Hollow Ryoma Maeda
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Ryoma Maeda Object Leather 2024 革靴、ひいては伝統を重んじるクラフトの世界に足を踏み入れるとその専門性の高さや先人たちの思考の蓄積に感銘を受けます。しかし同時に長い年月をかけて構築された歴史的コンテクストが色濃く反映された様式と技術には目には見えない一定の枠組みに創作を留めようとする強い引力のようなものも感じます。
伝統の内側と外側、マスプロダクトとクラフト、生活と道具、これらの境界の狭間に身を置き俯瞰しながらものづくりをすることで特定の世界で孤立せず生活者と対話を生み出すプロダクトができると考えます。
私は境界を壊すわけでも、無くすわけでもなく、溶かしたいのです。

HollwはChain brogueを構造の主軸としながら、革靴の様々な技法を壺(容器)に展開した作品です。革靴を足が入る空洞として捉えれば、植物や果物、道具など生活を形作るものを入れるための容器に革靴作りに用いられる技法を展開することが可能であると考えました。靴を履き様々な世界を旅し、発見を繰り返すように、その技術や伝統もまた一定の機能や用途を飛び越え新たな居場所を見つけることで更に発展していくと考えます。